何か面白い本がないかな〜と本屋で探索していると、怪奇大作戦の本があってちょっと食指を動かされていたら同じ本棚にこの本がおいてありました。 前に他の本屋で見つけたときはお金に余裕がなかったために購入を断念した経緯があったので迷わずこっちを買って家に帰りました。 まず目に付くのがアメコミ(?)風の絵です。ゴッホ今泉さんという方が書いてるのですが不勉強で知りませんでしたが、特徴的な絵で結構好きになりました。 本を開くと今泉さんのカラー絵と一緒に有名どころの都市伝説キャラクターの紹介があります。「ヒキコさん」に「アンサーさん」、それに「人面犬」や「口裂け女」のような古典的なキャラクターも紹介されており、代表的な話、出没場所、危険度などが簡潔に紹介されていました。 お次は「都市伝説ベスト30」と題して30話の都市伝説が「友達の友達から聞いた話なんだけど・・・」という枕詞とともにメール形式やチャット形式で紹介されているところに最近の作品なんだなあと妙に感心しました。(初版が2004年の12月) そのメール形式の話ごとに解説がつけられており、オチや登場人物の微妙に違うパターン、原話と考えられる話、アメリカバージョンも挿入されるなどなかなか読み応えがありました。 30話のうち2,3知らない話がありましたが、割りと読みやすい構成をとっているためにこれから都市伝説を読みたい人や話の種に・・・と考えている人にはよいかもしれません。 この本の見所といいますと後半のTDL誘拐事件についてでしょうか。知らない人のために書きますとこんな話です。 ある親子連れが東京デ●ズニーランド(ここが他の遊園地だったりショッピングモールだったりする。) こどもがトイレに行きたいというので一人で行かせる事にしたが、いつまで経っても出てこない。 トイレを探してみても見つからない。驚いた両親が係員に知らせた。 係員はすぐさま園内の関係各所に連絡を取り1箇所以外の出口を閉鎖。 唯一の出口のに両親を連れて行きいなくなった子供がいないか見てもらうことにした。 両親は目を皿のようにし自分の子供がいないか確認した。 するとある男性(黒人だったりいろいろ変わります。)が眠っている子供を抱きかかえて退園しようとしていた。両親は髪の毛の色と髪型が自分の子供と違ったために通してしまうところだったが、何日か前に自分の子供に買ってあげたものと同じ靴を履いていることを見つける。 すぐさま警備員がその男性を取り押さえるとやはり男性に抱えられて眠っていたのはトイレからいなくなった自分のこどもだった。怪我などはなかったという。 こどもが連れ去られた背景には臓器摘出して売買するブローカーがいるという・・・・ もうすこし対応が遅れていたら今頃・・・ とまあこんな話なんですが、この話について入念に作者が調べた結果や実際にアンケートをテーマパークで調査したデータなどが載せてあり、非常に勉強になりました。ページも長く、読み応えがあり、作者の気合の入りようがよくわかる特集でした。 ですが、都市伝説にあまり詳しくない人には長すぎるように感じるのでは?と感じました。 あと個人的には巻末の漫画「トイレの花子さんは実在していた!」をたのしく読ませていただきました。 作者の宇佐和通さんは他にも何冊か出しているのでまた読んでみたいです。 参考リンク THE都市伝説 |