267 名前:名無しカブラ :04/02/02 19:56
もう15年も前のこと。
わたしが育った町のとある駄菓子やは、夕刻は近所の悪童の溜まり場になっていました。
そこへ、浅黒い肌の乳母車を押した老婆が毎日必ず立ち寄り、決まってオロナミンCを二本買い、
店内で二本とも飲み干して帰っていくのです。一本ではなく、二本とも。
わたしも駄菓子やの常連のひとりだったのですが、あるとき友人が老婆に興味をいだき、
あなたの名前は何というのか、いつも何をしているのか、という質問を投げかけました。
老婆は思ったよりもフレンドリーに、「私はナナシカブラ」「毎日歩いている」とだけ答えたのです。
他にも二言三言会話をしたのですが、忘れてしまいました。
それから十年ほど経過し、名無しカブラ(蕪?)のことなどとうに忘れてしまっていましたが、
大学生となった私は帰省したおりに、夜遅くまで実家でレポートを書いていました。
深夜二時をまわったころ、ジョリッ、ジョリッという、ぞうりを引きずるような音に気づき、
窓から外を見ると、10年前と同じ格好で、あの名無しカブラがゆっくりと乳母車を押しているのです。
深夜に老人が乳母車を押して徘徊しているという事実にも驚愕しましたが、どうやら、毎日、同じ時間帯に
名無しカブラは私の実家の前を通過しているようなのです。


268 名前:名無しカブラ :04/02/02 19:57
故郷の友人があつまる機会があり、そこで名無しカブラの話題を出しました。
意外なことに、友人たちはそれらしい老人をT市の各所で見かけるというのです。
共通しているのは、乳母車を押した老婆であること、いつも決まった時間に決まったポイントで見かけること、
乳母車は籐を編んだ旧式のものであること、などで、恐らくは同一人物であると思われました。
友人たちのはなしを総合すると、一定の結論が導かれました。
T市は人口10万人の地方都市なのですが、名無しカブラは10年以上もの期間、
T市を南北に分断する川を挟んで、優に10kmはある一定のコースを、毎日、昼過ぎから深夜にかけて、
乳母車を押しながら、ゆっくりとしたスピードで巡回しているようなのです。
名無しカブラはどこから来て、どこへ帰っていくのか、何のために散歩とは到底思えないコースを
10年以上もの間ずっと歩き続けているのか。
老人の心の闇を垣間見たような気もしますが、わたしと友人は興味を駆り立てられ、
あるとき、名無しカブラの追跡を決行しました。
、、はなしが都市伝説ではなくなっていますね、スレ違いですので、つづきはまたいずれ。。


管理人;これ以来続きは書かれていません。もしや・・・