ラーメンのダシ2     


近所で人気の屋台ラーメン店があった。
その噂を聞きつけてあるラーメンマニアの男が立ち寄った。
一口食べてみると、噂どおりのすばらしい味である。
今まで食べて事のないタイプのラーメンだった。
特にスープの味がすばらしいと感じた彼はなんとかして
この謎を解こうと躍起になった。
しかしどうしてもこのスープの味の秘密はわからなかった。

そしてとうとうこの屋台のあとをつけることにしたのだ。
気づかれないようにスープを取っているところを覗き込んだ彼は、
とんでもないものを見てしまう。
なんとその屋台のスープは人間の死体でダシをとっていたのだ。


これには有名な元となる事件がありまして、
昭和50年代前半に起こった殺人事件に端を発します。
東京都の暴力団員二人組が仲間を殺して岡山と兵庫の県境の山中に死体を埋めた。
なぜかそのときに死体の手首の部分だけは持ち帰った。
それからこの手首の処理に困った暴力団員はラーメンのスープのだしをとるのに使ったという。

犯罪者の追い詰められたわけのわからない行動が伺えます。
そして、この手首でとられたラーメンスープ、結局味が変わってアシがつくとの考えで
お客に出されることはなかったといいます。



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