赤い靴                


みなさんは童謡「赤い靴」をご存知だろうか。
この歌詞の一節に「異人さんに連れられて行っちゃった」というものがあるが、
これは誘拐のことをさしている。
当時の日本人の少女をさらって、海外に売り飛ばす悪質な誘拐犯に用心をという意味をこめて歌われた歌である。


赤い靴は1922年に童謡作詞家、野口雨情が作詞をして発表したものである。
この話は実話がモデルとなっている。
岩崎かよという女性の娘、きみが赤い靴の少女のモデルである。
かよは北海道へ仕事の為に渡るが、2歳になるきみをなれない土地で育てる自信がなかった。
そのためにかよはアメリカ人の宣教師にきみを預けることにする。
このまま宣教師と共にアメリカへ向かっていれば「赤い靴」の童謡のとおりになっていたのだが、
きみは体調を崩してしまい、宣教師から都内になる養護施設へ預けられてしまう。
結局きみは、母に会うこともなくわずか9歳でなくなってしまう。

この話を元に野口雨情は「赤い靴」を書き上げた。


ものすごく悲しいお話ですね。われわれが慣れ親しんだ童謡の裏には、とても残酷な結末などが待っていることもあります。


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