女のヒッチハイカー   


道の端にさびしく立っている女性がいた。
どうやらヒッチハイクをしているようである。
たまたま通りかかった男性が車に乗せて、
彼女がしていた家までしばらく走った。

目的地の家まで着くと不可解なことに女性は消えていた。
何かおかしいと思った男性はその家のドアをノックし、
中から出てきた初老の女にわけを話した。
女性は写真を持ってきてこう言った。
「あなたが乗せたのはこの人ですね。これは私の娘ですが、6年前に交通事故で亡くなってしまいました。
それから命日になると、ヒッチハイクで帰ってくるのです。ちょうど今日が命日だったので、今年も帰ってきたのでしょうね……」
女性を乗せた場所はちょうど6年前の事故現場だったという。


私はヒッチハイクをしている人を見たことがありませんし、もちろん自分でしたこともありません。
日本人の多くにヒッチハイクはなじみの薄いものです。
そのせいか、ヒッチハイクがらみのアメリカテイストの都市伝説は広まりにくく、知名度もほとんどありません。



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