砂嵐1


ある男性が、テレビを見ながらつい寝てしまった。
気がつくとすでに真夜中。テレビは本日の放送が終了しており、ザァーという音が、砂嵐の映像とともに消し忘れたテレビに映っている。
これも消して本格的に寝ようかと思った男はふと手を止めた。
突然画面が切り替わったのだ。しかし画像が荒く、どこの場所を移しているかよくわからない。
男性が目を凝らすと、下から映画のスタッフロールのように


 ●山△二
 ■沢◎美
 ×谷○蔵
 ▲本●◇子
 ◆野×夫
    ・
    ・
    ・  




と名前が出てきては上に消えていく。
それがしばらく続いた後、ようやくその名前の羅列は途切れた。
そしてまた画面が切り替わり、黒の背景に白い文字で


明日の犠牲者は以上です。
おやすみなさい。

そう表示されると、画面はまた何事もなかったかのように砂嵐へと戻った。


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