第六感

仲が非常に悪い夫婦がいた。
とっくの昔に夫婦仲は冷え切っており、毎日喧嘩ばかりしていた。
それでも離婚を踏みとどまったのは小さい一人息子が生まれたからだった。

しかし、それでも我慢の限界にしていた夫はとうとう妻を殺してしまう。
遺体も処理もして、近所には妻は実家に帰ってから連絡を取っていませんと嘘をついた。

だが夫には不思議に思っていることがあった。
お母さんがいなくなったというのに、息子は母親がいなくなってさみしいなどの泣き言を一言も言ってこないのだ。
そとなく息子に聞いてみることにした。
「なあ、最近おかあさんいないけどさみしくないか?」
「ううん、さみしくないよ。だってママいるもん。」
「え?ママがどこにいるって?」
「パパの背中に抱きついてるよ。」


解説

まさに第六感ですね。
子供にしか見えないものと言うのがあるんでしょうね。
類話はいろいろな都市伝説の本や怪談本で見かけることが出来ます。