時計の針も8時を周り、その日も学校を閉めることになった。
最期まで職員室で仕事をしていた教師が荷物をまとめ、
校門を出ようとすると、校庭の隅で誰かが走っているのが見えた。
「おーいなにやってるんだー?」
と教師が走り回る人影に声をかけた。すると、そのかげはこちらへむかって走ってきた。
「もう学校は閉めるぞー、早く門から出ろー」
どうやら残って練習をしていたサッカー部員だったようで、ドリブルをしながらやってくるのがわかった。
だが、こちらへやってくる人影がはっきりと見えた瞬間、教師の顔から血の気が引いた。
そのサッカー部員にはあるべきはずの首がなかった。
そして、ドリブルしているボールだと思っていたものは彼の生首であった。
硬直している教師に近づいた彼はボール、いや生首を教師の頭に向かってパスを出した。
解説
仕事柄、夜の校庭を歩くことがあるのですが、
なかなか不気味です。特に山の中の学校は非常に雰囲気があります。
なかなか不気味です。特に山の中の学校は非常に雰囲気があります。