特別料理

旅行の好きな白人夫婦がいた。
二人には子供がいなかったが、かわりにとても大事にしている犬がいた。
旅行先でもその犬を連れて出歩くのが常だった。

夫婦はアジアのとある国へやってきた。
ついた日の夜、二人は犬を連れて街を歩きガイドブックにも載っている
有名レストランへやってきた。

いつものようにレストランに入ると犬を預け席に着いた。
ウレイトレスからメニューを渡されたが二人はこの国言葉はよくわからずメニューがわからなかった。
しかたがないのでボディーラングエッジを使ってとにかくおいしい料理を出してくれとウレイトレスにオーダーし待つことにした。

しばらくして運ばれてきたメニューはとてもおいしく二人はしきりに感心した。
数多くの国や地域を旅してきたがこれほど美味な料理を食べたのはじめてだった。
ウエイトレスにも肉料理を絶賛してチップも弾んだ。

そして会計を済ませると預けておいた犬を返してほしいと店員に伝えるが、
店員のほうは何を言ってるのか?という表情をして、困惑しているようだった。

要領の得ない話し合いが続いたが、たまりかねた店員がゆっくりと身振り手振りで説明を始めた。


あなたたち・犬・さっき・料理・切る・焼く・
出す・あなたたち・食べる・喜ぶ・チップくれる……


そう、夫婦が入り口で預けた愛犬は既に胃袋の中だったのだ。


解説

アジアの国とされていますがおそらく中国だと思われます。
中国人は4本足のものなら机以外なんでも食べるという言葉もあるように何でも食べます。
もちろん犬も例外ではありません。
こうした話に犬食になれていない白人と絡めることで出来上がった都市伝説でしょう。