後に過ぎ去っていく景色と、窓から入る風が心地よかった。
だが突然、道端から小さい黒猫が飛び出してきた。
男はとっさにブレーキを踏んだが間に合わず、黒猫をはねてしまった。
もちろん小さい黒猫は死んでしまっていた。
『首輪もつけていないし、どうせ野良猫だろう……』
男は再び車に乗るとその場を逃げ出した。
まだ小さい猫をはねてしまった後ろめたさか、
さきほどまでとは打って変わり男は沈んでいた。
しばらく経って、男は何気なくバックミラーを見ると、そこに信じられない光景があった!
なんと黒猫の子供を口にくわえた親猫が追いかけてきているではないか!
男はビックリしてアクセルを踏み込み、スピードを上げた。
だが、スピードを上げても黒い親猫の追走はやまなかった。
先ほどと同じように子供を口にくわえたまま自分の車に迫ってくる。
「ヤバイヤバイ!」
男はパニック状態になったが、黒猫の親子はすぐ後ろまで来ている。
そしてとうとう追いつかれてしまった!
男の車に並んで走る黒猫の親子はクロネコヤマトの宅急便だった―
解説
15年ほど前に親父が話していたジョーク系のおはなしです。
当時の私はオチの直前まで震えながら聞いていました。
この話が出てきたのは20年ほど前だったそうですが、最近はめっきり聞かなくなりました。
くだらなすぎたのでしょうか?
当時の私はオチの直前まで震えながら聞いていました。
この話が出てきたのは20年ほど前だったそうですが、最近はめっきり聞かなくなりました。
くだらなすぎたのでしょうか?