403 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/07/27 19:59
- 昔から敷居には親とか神仏だとかが宿っていると言われていますよね。
- つまり敷居を踏むと言うことはその場の顔を踏むこと、その空間を汚す事になります。
- そんなことはいざ知らず、一人の元気な少年が家の敷居…教室の敷居…と
- 立て続けに踏んでしまった。仏の顔も三度まで、一度や二度じゃ怒らない。
- 少年は日も暮れてきたのでコンビニに寄って帰ろうとした。
- しかし遂にコンビニの敷居を踏んでしまったのだ。
- 彼はそんなことは気にも留めず家に帰った。その夜家の中でくつろいでいると
- 電話がかかってきた。誰も出そうにないので少年が出るとかすれた声で
- 「・・・を踏むな・・」と言われたらしい。少年は慌てて電話を切った。
- 恐ろしくなって部屋に戻ると、結露で濡れた窓に内側から「顔を踏むな」となぞってある。
- その夜から彼はカーテンの隙間の闇、半開きのドアの闇、人形の瞳の闇、あらゆる
- 闇から冷たい視線を感じるらしい。そんな少年が「あと一回でも踏んだら闇から出てくる…」
- と怯えた声で友達に囁いた。その友達は彼が教室を出るとき敷居を踏んだのを見てしまった。
- それ以降、少年が学校へ来ることはなかった。
- 問題は、この話を聞いてから、つまり敷居の神仏を知ってから、一日に三度敷居を踏むと
- 忠告が来る。そしてもう一度踏んでしまうと……
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