ある時代劇の撮影での一コマ。

その日は時代劇の華とも呼べる殺陣の収録を行っていた。
主人公はベテランで、殺陣の迫力もすばらしいものだった。
ズバッ！バシュ！
次々に悪人を切り倒していく主人公のサムライ。
そして、すべての悪人を切り倒してキメのポーズと表情とする主人公。
しかし、その撮影はやり直しとなってしまう。
まったく落ち度がないと思われる映像が取れたはずなのになぜ？とおもう主人公の役者。
実は、キメの表情をしたとき見えた歯に、昼に食べた焼きそばのあおのりがくっついていたのだ。
これでは台無しである。泣く泣く取り直しをしたという。