1968年から69年に放送された特撮ドラマ「怪奇大作戦」。
簡単にストーリーを説明しますと、SRIという謎の事件を追う科学捜査研究所メンバーの活躍を描いた作品です。
科学を悪用する人間とそれに対して科学で対抗するSRIのやりとりがこの作品の魅力です。
しかし残念なことにこの物語には見ることの出来ない「欠番」が存在します。
第24話「狂鬼人間」がそれです。
欠番となった理由ですが、精神障害者を差別する「キチ〇イ」という単語や精神病は一生治らないなどの現代では自粛すべき単語が話を通して語られているからだそうです。
直接的に抗議などは来なかったようですが、もし抗議などがきたときのダメージを考慮して発売されたLDは発売当日に回収になりました。
この話本来の内容は精神障害者に何の理由もなく夫と息子を殺された女性(殺した精神障害者は刑法39条により無罪)が間違った社会に復讐するために2~3ヶ月程度の期間だけ精神異常を起こされる装置を発明して、
他人に殺意を抱いているような人間にこの装置を使わせて殺人→精神障害により無罪→装置の効果が切れる→精神病院から退院のサイクルを繰り返すようになります。
そしてついに隊員に追い詰められたこの女性は自分自身にこの装置の最大出力をつかい一生精神病院に入院します。その病院と思われる窓で女性が放心状態で童謡を歌って終わりとなります。
どうです?精神障害者の殺人や傷害事件が問題になっている現代にこそ放送すべき作品ではないでしょうか?
怪奇大作戦のLDに収録されていたことがありますが、そのLDが発売日に回収という事態となったために
一時ネットオークションではLDセットが軽自動車レベルの値段が付きました。
最近発売されたDVDやネット配信にもこのエピソードは加えられていません。