ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」は特撮・ドラマ関係ではもっとも有名な放送禁止作品だといえるでしょう。
本放送から2年ほどは何の問題もなく再放送もされていましたが、1970年に発売された小学2年生のフロクとしてつけられた
「怪獣決戦カード」が問題となりました。そこには12話に登場したスペル星人についてこう書かれていました。
『スペル星人:ひばくせい人・(おもさ百キロ~一万トン)・目からあやしい光を出す』
弟が持っていたこのカードに注目した姉が被爆関係者団体の父親に見せたことから一気に放送禁止に向かいました。
円谷プロではなく小学館が出した「怪獣決戦カード」の記述だけが話題になってしまい、
内容についてはほとんど語られることはなく、新聞などでも騒がれたために無関係ともいえる円谷プロはこの回の放送を封印しました。
そしてこれ以降、「遊星より愛をこめて」に関する映像や写真も公表されることはなくなりました。(本当に部分的な写真が載せられることはあったようですが。)
しかし、アメリカでの放送などを録画したものがオークションで出回るなどしているので、見る気さえあれば割と簡単に見ることが出来るようです。放送禁止・封印といた対応が逆に該当作品を有名にしてしまう例だといえるでしょう。