彼女は女の子らしからぬ性格で、お風呂にはほとんど入らなかった。
1週間に一度入ればいいほうで、髪の毛もめんどくさいからポニーテールにしたまま生活していた。
それに遊び場は近所の草むらなどというようにかなりのおてんば娘だった。
その日も空き地の草むらでのかくれんぼから帰った彼女は疲れていたのでそのまま寝てしまった。
そして1週間後、彼女はすさまじい頭の痛みを訴えた。
急いで病院に連れて行かれ、医師の診察を受けた。
髪を束ねていたゴムを取ると医師達の顔色が変わり、
緊急に治療が行われた。
彼女の頭痛の原因は蜘蛛であった。
毒蜘蛛として知られるセアカゴケグモの卵が草むらでかくれんぼをしていた彼女の頭に付着してそこで孵って頭を刺したのだという。
彼女は懸命の治療の甲斐あって一命を取り留めた。
解説
ちょうど関西で同名の毒蜘蛛の被害が出て頃に流布していたと思います。
都会と思われていた地域にとんでもないペットが出始めたのもこの頃でしょうか。
都会と思われていた地域にとんでもないペットが出始めたのもこの頃でしょうか。