ナサニエル・ホーソーン著「ラパチーニの娘」(創元推理文庫「怪奇小説傑作集 3」収載)に、こんな話が載っていました……
インドのある王侯が、アレキサンダー大王に、1人の美女を贈った。彼女は美しいばかりでなく、不思議なことに、その息がバラ園よりもかぐわしかったという。
大王は忽ちこの美女に恋をした。
しかしその場に居合わせたある名医が、その美女の恐ろしい秘密に気がついた。
彼女は生まれた時から毒薬で育てられ、体全体にその毒薬が染み込み、今では彼女自身が猛毒と化しているという。そして周囲を魅了したそのかぐわしい息も、毒ガスようなものだというもの。
つまりインドの王侯は、大王暗殺を目的として彼女を贈ったという話。
……こんな伝説があるのか、それともホーソーンの創作なのか――改めて検索してみると、こんなサイトがヒット。
★「アラビアの医術」前嶋 信次 中央公論社
http://library666.seesaa.net/article/11785402.html
(↑中段=点線の枠で囲われた箇所)
アレキサンダー大王が若死にした原因が、この“猛毒美女”のためかどうかは別にして、確かに似たような話は聞く。少し前、テレビで放映された仲間由紀恵主演の映画「SINOBI」にも、こんな女忍者が出ていたっけ。
まあ普通に考えて、毒への耐性が出来る前に、蓄積された毒が致死量に達して死んじゃうと思うけど。
解説
昔の忍者漫画などでは幼い頃から少量ずつの毒薬を飲み、
歳が増えるごとにさらに摂取する毒の量を増やしてついには毒が全く効かない体質を身に付けた忍者が結構居ますよね。
歳が増えるごとにさらに摂取する毒の量を増やしてついには毒が全く効かない体質を身に付けた忍者が結構居ますよね。