ネクタイ

ある教授が受け持つ授業はまったく学生が出席していなかった。
基本さえ抑えればそこそこの高得点がのぞめるし、しがないサラリーマンのようなダサいスーツを着ている教授はなんとも頼りないために
学生達からはいわゆる「ちょろい授業」と思われていたのだ。

そして試験の日がやってきた。
授業に全く出ない学生でも、基本問題のためにサクサクと答案を埋めていった。
そして配点50点という問題があり、そこには
「普段の授業で私が毎回つけていたネクタイは次のうちどれでしょう?」
という問題と、4つのネクタイのイラストが描かれていた。