トンデモご飯1

ある新婚家庭での出来事―

この日、旦那さんはドキドキしていた。
なぜなら妻の食事を食べるのは今日が初めてだからである。
そういえば、付き合っていた頃から一度もご飯を作ってくれなかった。
「私、ごはん作るの下手だから……」
それが妻のいいわけだったので、いつも外食で済ませていた。
しかし、もう結婚したのだ。そんなことも言ってられないというわけで、
今日は妻が腕によりをかけて料理を作ることになった。

出された料理は崩れた卵焼きに、具の大きさがバラバラの味噌汁、ごはんだった。
一見しておいしくなさそうではあるが、好きな妻が頑張って作ってくれたのだからと、
旦那はいただきますといって食べることにした。
卵焼きは中がグチャグチャでひどいものだったが、「半熟でとろりとしておいしいね。」と妻を気遣った。
味噌汁も大きい具は火が通っておらず、塩辛かった。我慢しながらも「ちゃんとお味噌の味が出てるね」と精一杯のお世辞を言った。
しかし、ご飯を口に入れて彼は我慢の限界を超えてしまった。
「なんだこの味は!?このやろう!めしひとつまともに作れないのか!!」
そのご飯は人間が食べる味ではなく、文句を言っているうちになんだか気持ち悪くなってしまうほどであった。
「どうやったらこんなご飯が作れるっていうんだよ!」
旦那は怒り心頭で妻に問い詰めた。

「なんで?私ちゃんと作ったのよ!洗剤でごはんをしっかり洗って、電子ジャーで炊いただけなのに!ひどいわ!」

その夫婦はしばらくして離婚したという。


解説

よく色々なところで聞くバカ妻都市伝説なのですが、こんなことする人いるんですかね。
でもいそうですよね。
最近は、まな板と包丁がない家があるそうですから。
1年生の家庭に家庭訪問にいった先生が嘆いておられました。