仲間の死に吠える

犬肉を食べたことはあるだろうか?
日本では馴染みのない種類の肉だが、現在でも犬食文化を持つ国がいくつかある。
食べてみたいのであれば、新大久保などのコリアンタウンで現在も食することが出来る。
犬の焼肉や犬鍋などを体験することが出来るだろう。

しかし、犬肉を食べた後には注意が必要だ。
それは犬の多い場所には絶対に近づいてはいけないというもの。
ご存知のように犬は非常に鼻が利く動物で、人間の百万倍ともいわれている。
その抜群の嗅覚を持つ犬の近くに、犬肉を食べた人間が近づくと大変である。近くにいる人間の口から仲間の肉の臭いがするわけだ。
仲間思いの犬からすれば絶対に許せない行為である。
一瞬で臭いと状況を判断し、仲間のために狂ったように吠え続け、もしかすると噛み付かれて怪我を負うかもしれない。
犬肉を食べてしばらくは犬に近寄らないほうが身のためだろう。

犬は食された仲間のためにたとえ人間であろうと吠え続けるのだ。



解説

犬は確かに人間とは比べ物にならないほど鼻が利くといいます。
しかし、仲間である犬の肉を食べた人間を狙って吠えてくることなどあるのでしょうか?

実はこれについて実験をした男性がいまして、
その人は犬の肉を食べたあとご丁寧に犬肉のブロックを包に入れて懐に隠し持ち、沢山の犬が飼育されている犬のふれあい広場に出かけました。

ふれあい広場に居た犬達は彼に向かって一斉に吠えました。
やはり犬は仲間の死を悼み、人間であろうと吠えかかってくる仲間思いの動物だったのです。

しかしそれは仲間を思いやる気持ちからではなく、懐に隠してある肉の塊をくれという意味での鳴き声でした。
彼が恐る恐る懐から犬肉ブロックを取り出し投げ込むと、犬達はかつての仲間の一部に遠慮すること無く、
瞬く間にそれを平らげてしまいました。